コラム

意外と知らない?軍手の種類と、そのルーツ

~「どれも同じ」に見えて、実は違う。80年の現場経験から見る軍手の選び方~

株式会社キタヤマは祖父の代から約80年、八尾市でウエスや作業用品、養生資材を取り扱ってきました。本日は代表取締役北山弾也がプロの視線で説明させていただきます。

 

長年、工場や建設現場、物流会社、倉庫など、さまざまな現場のお客様とお付き合いする中で、意外と多いのが、「軍手って、どう選んだらいいの?」というご相談です。

皆さんも一度は使ったことがある「軍手」。

ホームセンターやコンビニでも見かける、とても身近な作業用品ですが、実は素材や編み方、厚み、用途によってさまざまな種類があります。

そして、そもそも「なぜ軍手と呼ばれているのか?」をご存じでしょうか。

今回は、そんな身近だけれど意外と知らない**「軍手のルーツ」と「種類」、そして現場に合った選び方**について、わかりやすくご紹介します。

🪖 そもそも「軍手」の名前の由来は?

「軍手」という名前からも想像できるように、軍手は日本の軍隊と深い関わりを持つ歴史があります。

その起源については諸説ありますが、江戸時代末期から明治時代にかけて、軍隊で使用する手袋として作られたものが「軍手」と呼ばれるようになったとされています。

当時の軍隊では、寒さから手を守ることや、作業時の手の保護が必要でした。

その後、軍隊だけではなく、工場や農作業、建設現場など一般の作業用として広く使われるようになり、現在の「軍手」へとつながっていきました。

つまり軍手は、単なる安価な手袋ではありません。

日本の産業現場とともに発展してきた、非常に歴史の長い作業用品なのです。

今では、家庭の掃除から工場の製造ライン、物流倉庫、建設現場まで、幅広い場所で使用されています。

🧤 実は「軍手」は全部同じではありません

「軍手なら、どれを使っても同じじゃないの?」

そう思われる方も多いかもしれません。

しかし、実際には大きな違いがあります。

軍手を選ぶ際には、

  • 素材
  • 編み方
  • ゲージ
  • 厚み
  • サイズ
  • 滑り止めの有無
  • 耐久性

などを確認する必要があります。

例えば、荷物を運ぶ人と、細かな部品を組み立てる人では、必要な軍手は当然違います。

軍手選びは「価格」だけではなく、「作業との相性」で考えることが大切です。

🔢 「7ゲージ」「10ゲージ」「13ゲージ」って何?

軍手や作業手袋の商品説明でよく見かけるのが、「7ゲージ」「10ゲージ」「13ゲージ」という数字です。

これは、手袋を編む際の編み目の細かさを表す目安です。

一般的には、数字が小さいほど編み目が粗く、厚手になりやすく、数字が大きくなるほど編み目が細かく、薄手で手先を動かしやすくなります。

7ゲージ

一般的なタイプ。

耐久性を重視したい作業や、荷物の運搬などに使用されることがあります。

10ゲージ

厚みと作業性のバランスが取りやすいタイプ。

工場や物流、倉庫など、幅広い用途で使用されています。

13ゲージ

比較的薄手で、手先を動かしやすいタイプ。

細かな作業や、手袋を着用したまま工具を扱う作業などに向いています。

ただし、ゲージだけで性能が決まるわけではありません。

使用している糸の素材や太さ、編み方によっても性能は変わります。

🧵 「特紡軍手」って何?

作業用品を扱っていると、よく耳にするのが「特紡軍手」という言葉です。

特紡とは「特殊紡績」の略称として使われることが多く、一般的な綿糸とは異なる紡績方法で作られた糸を使用した軍手があります。ちなみにキタヤマでは特紡糸の原料も取り扱いしており、国内の軍手工場への販売もしております。

特紡軍手には、丈夫で比較的リーズナブルな商品が多く、工場や倉庫、物流現場などで幅広く使用されています。

特に、

「毎日大量に使うので、ある程度の耐久性は欲しい。でも価格も抑えたい」

という現場では、コストと性能のバランスを考えやすい選択肢です。

🌿 綿軍手は「肌触り」と「吸汗性」

綿を使用した軍手は、肌触りが比較的良く、吸汗性にも優れています。

そのため、

  • 軽作業
  • 清掃
  • 梱包
  • 製品の取り扱い
  • 火気を伴う作業

など、比較的長時間手袋を着用する作業にも使用されます。

一方で、油を大量に扱う作業や、強い摩擦・摩耗が発生する作業では、綿軍手よりも別の素材やコーティング手袋が適している場合があります。

ここでも、

「綿だから良い」ではなく、「作業に合っているか」

が重要です。

✋ 滑り止め付き軍手は何が違う?

軍手の手のひら部分にゴムや樹脂などの滑り止めが付いたタイプもあります。

滑り止めがあることで、段ボールや工具、資材などを持つ際のグリップ性を高めることができます。

特に、

  • 物流
  • 倉庫
  • 建設
  • 引っ越し
  • 梱包作業

など、荷物をしっかり保持する必要がある現場では便利です。

ただし、ここにも注意点があります。

細かな部品を扱う作業では、滑り止めが強すぎると作業性を損なう場合があります。

「滑らない=どんな作業にも良い」ではありません。

🏭 現場によって「正解」は違う

私たちが軍手をご提案するとき、大切にしているのは「人気の商品」をそのままおすすめすることではありません。

例えば、

「何を扱っていますか?」

「一日に何双くらい使いますか?」

「どこが破れやすいですか?」

「細かな作業はありますか?」

「滑り止めは必要ですか?」

といったことを確認します。

なぜなら、同じ工場の中でも作業内容によって適した軍手が違うからです。

「すぐ破れる」というお客様でも、原因が軍手そのものではなく、サイズや作業方法、使用環境にあるケースもあります。

場合によっては、軍手からコーティング手袋など別タイプの作業手袋へ変更することで、作業性や耐久性が改善し、結果的に手袋にかかる使用コストを抑えられる場合もあります。

💰 「安い軍手」が、本当に安いとは限らない

軍手は比較的単価の安い商品です。

そのため、どうしても「1双いくら」で比較しがちです。

しかし、例えば安い軍手がすぐに破れてしまい、1日に何度も交換するのであればどうでしょうか。

少し価格が高い軍手でも、長持ちすることで交換回数が減れば、結果として1日の使用コストが下がる可能性があります。

だから私たちは、

「1双の価格」だけではなく、「1日の使用コスト」で考えてみてください。

とお伝えしています。

これは軍手だけでなく、作業用品全般に言えることです。

♻️ 使い終わった後まで考える

企業で大量に使用される軍手は、当然ながら使用後には廃棄物となります。

だからこそ、これからの時代は「何を買うか」だけでなく、

「使い終わった後、どうするのか」

まで考えることも重要になってきます。

株式会社キタヤマは、創業以来取り扱ってきたウエスをはじめ、さまざまな繊維資源の再利用にも取り組んでいます。

私たちが大切にしているのは、「売って終わり」ではありません。

商品を使う現場、そしてその先にある資源循環まで考えること。

それも、これからの作業用品販売に求められる役割の一つだと考えています。

🧤 軍手は「現場に合わせて選ぶ」

軍手は、日本の産業現場とともに長く使われ続けてきた、とても身近な作業用品です。

しかし、その一双の中には、

素材
編み方
ゲージ
厚み
滑り止め
耐久性

など、さまざまな違いがあります。

「とりあえず軍手」から、

「この作業だから、この軍手」へ。

ほんの少し選び方を変えるだけで、作業のしやすさ、安全性、耐久性、そしてコストにも違いが生まれるかもしれません。

株式会社キタヤマでは、軍手をはじめ、ウエス・作業用品・作業服・養生資材など、現場で必要とされるさまざまな商品を取り扱っています。

私たちは、単に商品を販売するのではなく、**「お客様の現場を知り、その現場に合った商品を一緒に考えること」**を大切にしています。

「今使っている軍手がすぐ破れる」

「もっとコストを下げたい」

「種類が多すぎて、どれを選べばいいかわからない」

そんなお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。

八尾で約80年、現場とともに歩んできた経験をもとに、最適な作業用品をご提案します。

次に軍手を手に取るときは、少しだけ考えてみてください。

「この軍手は、どんな人が、どんな作業をするためのものなのか?」

一見するとよく似た軍手にも、実はそれぞれに役割があります。

そして、その「違い」を知ることが、より安全で、より効率的な現場づくりへの第一歩なのかもしれません。

 

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